JFEエンジニアリングは9日、プラント設計や操業におけるAIやビッグデータ活用ツールを開発し、運用を開始したことを発表した。
いくつもの装置や機器が複合的に機能するプラント事業。この"Plant"とイタリア語で頭脳を意味する"Cervello"(チェルベーロ)を合わせた「Pla'cello」(プラッチェロ)を名に持つ自社ツールは、いくつもの装置や機器が複合的に機能するプラント操業により収集される膨大なデータを、専門知識がなくとも効率的に行えるようエネルギーや環境関連のプラント操業を行う同社が開発している。
Pla'celloは高度にITの専門知識がなくとも、プラント技術者がドラッグ&ドロップ程度の操作からプラント運営で得られる膨大なデータのAIを含む解析が可能となるもので、プラント操業解析や予兆検知、需要予測や画像診断などに活用できる。従来、情報学や統計学などの専門知識を持たないプラント技術者が同様のデータ分析を行うには一般的な表計算ソフトで一週間程度の時間を要することもあったが、プラント知見を持つ技術者がPla'celloを利用することで最大90%の時間削減が可能になることや活用できる技術者を300人程度拡大する見込みも同社は述べている。
同社は2018年3月より各種プラント統合監視センター「グローバルリモートセンター」の運用を開始しており、AIやビッグデータを活用したプラント運転の負荷軽減、自動化を進めている。