Pegasystemsの日本法人であるペガジャパンは9月12日、プロセス自動化(Digital Process Automation:DPA)ソフトウェアスイートの最新版「Pega Infinity」を日本市場で提供開始すると発表した。

「Pega Infinity」は、顧客エンゲージメントとDPAを結ぶことで、デジタルトランスフォーメーションを実現する製品と位置付けており、マーケティング、セールスオートメーション、カスタマーサービス、RPAといった機能を備えている。

  • 「Pega Infinity」の概要

Pega Systems 最高技術責任者 兼 製品マーケティング担当バイスプレジデント Don Schuerman氏

「Pega Infinity」の新機能については、Pega Systems 最高技術責任者 兼 製品マーケティング担当バイスプレジデント Don Schuerman氏が説明した。新機能は目的に応じて「エンゲージメント」「自動化」「開発」に分けることができる。

エンゲージメントについては、人工知能(AI)を活用したPega Marketing の自己最適化キャンペーン作成機能により、マーケティングキャンペーンの最適な対象とオファーを自動的に判別し、ワンツーワンマーケティングを実現する。

自動化については、RPA製品「Pega Robotic Process Automation」「Pega Robotic Desktop Automation」がすべてのアプリケーションおよびPega Platformライセンスに含まれるようになった。また、 OCR 搭載電子メール拡張バーチャルアシスタント「Optical Character Recognition (OCR) capabilities for Pega Intelligent Virtual Assistant for Emai」により、添付文書を読み取り、自動的に入力することが可能になっており、電子メール中心のワークフローの自動化をサポートする。

「開発」については、仮想通貨のイーサリアムに対応したブロックチェーン キット「Pega Blockchain Innovation Kit」により、 イーサリアムを利用した顧客オンボーディング データの移動をテストできるようになった。開発ツール「Pega Studio」では、AIによって作業をサポートするほか、UIテスト機能が追加されたことで、UIレベルからロジックレベルまでエンドツーエンドの自動化テストが行えるようになった。

  • 「Pega Infinity」の新機能

Schuerman氏は、「Pega Infinity」においてAIを採用している分野として、「クライアントのエンゲージメントの関係性分析」「バックオフィスのプロセスの最適化」「システムの最適化」の3つを挙げた。

ペガジャパン 代表取締役社長 渡辺宣彦氏

日本でのビジネスについては、ペガジャパンの代表取締役社長を務める渡辺宣彦氏が説明した。同氏は、主なビジネス領域は「顧客エンゲージメント」と「業務自動化と生産性向上を実現する"オペレーショナルエクセレンス"」であり、この2つをかけあわせて、デジタルトランスフォーメーションを実現すると述べた。

多くの顧客企業がデジタルトランスフォーメーションの実現を目的に同社製品を導入しているが、日本企業であるKDDIと三菱UFJ銀行は「デジタルトランスフォーメーションの入口から出口までサポートする」という理由から同社の製品を選択したという。

日本では現在のところ、もともと同社が強かった保険・銀行での導入が進んでいるという。

  • 国内におけるペガジャパンの導入企業