会社に生涯頼る時代は終わっています

筆者は、会社を定年した後、その前に転職した時、または起業した時に、十分食べていけるようになるために、自身が健康である前提の下、できるだけ働いて経験を積みたいと思う自由を阻害してはいけないと考えます。

会社の規定通りに時間制限付きで働いて、生涯食べていけるだけの経験値を積めるでしょうか? この問いに対して「Yes」と答える方は、ぜひそのまま頑張ってください。でも、「No」の方は自分を改革する自由があってもよいと思うのです。

「高度プロフェッショナル制度」は「労働者の自由」という点で賛成です

「高度プロフェッショナル制度」について、いくつか懸念点があるようですが、問題ではないと思っています。

例えば、「残業代をもらえず、ただ働きさせられるという点」ですが、労働者が会社と契約する話なので、両者で折り合いがつく契約をすればよいわけです。折り合いがつくような条件が会社から引き出されなければ、「高度プロフェッショナル制度」に乗らないという権利が労働者にはあるので、同制度に参加しなければいいのです。

他の懸念点もすべて同様に考えればよいわけです。「高度プロフェッショナル制度」の前提は労働者が拒否できる権利を常に持っているのです。また、上記の政府の解説文章には「『本制度の対象となることによって賃金が減らないこととする』旨を法定指針に明記」と書かれています。よって、基本的に「高度プロフェッショナル制度」は給与が下がらない前提なのです。

まとめると、イヤなら参加しなくてよいのが「高度プロフェッショナル制度」であり、「高度プロフェッショナル制度」に参加する過程で、会社と交渉する機会があり、「高度プロフェッショナル制度」に参加することで給与は下がることがないというわけです。

つまり、労働時間のタガが外れるので、働きたい人が働けるようになる、「労働量の自由」を実現できる可能性を持つ、良い制度だと個人的には思っています。

皆さん、いかがでしょうか? 普段このようなことを考えていない方は、この機会にご自身の働き方や将来の働き方を考えてみるのもよいのではないでしょうか?

私はシンプルに、健康を害さない前提で、たくさん働いたほうが経験値が上がり、給与もポジションも上がりやすいと思います。

著者プロフィール

吉政忠志


業界を代表するトップベンチャー企業でマーケティング責任者を歴任。30代前半で同年代国内トップクラスの年収を獲得し、伝説的な給与所得者と呼ばれるようになる。現在は、吉政創成株式会社 代表取締役、プライム・ストラテジー株式会社 取締役、一般社団法人PHP技術者認定機構 代表理事、一般社団法人Rails技術者認定試験運営委員会、BOSS-CON JAPAN 理事長、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事を兼任。