ディープコアは8月17日、シードおよびアーリーステージのAIスタートアップへの投資を目的としたベンチャーキャピタルファンド「DEEPCORE TOKYO1号 投資事業有限責任組合」において、メドメインに出資したと発表した。
メドメインは、ディープラーニングを活用した病理画像診断ソフトの開発を行う、九州大学医学部のメンバーを中心に設立されたAIスタートアップ。ディープラーニングを活用した病理画像診断ソフト「PidPort(ピッドポート)」の開発を行っている。
病理診断は、生検によって患者から採取した細胞組織を顕微鏡で観察するなどして疾患の有無などを判断するため、専門的な知識を要する病理医が慢性的に不足傾向にある現状を踏まえ、同社は九州大学医学部と九州大学病院の協力の下、PidPortを開発しており、開発ではスーパーコンピューターを利用し、AIへの高速学習を行っているという。
PidPortは、AI技術の1つであるディープラーニングと独自の画像処理技術により、スピーディーで高精度な病理診断を行うことができる環境を世界中に提供することを目標にしており、同社は2年以内に日本をはじめ世界各国の医療機関へPidPortを提供することを目指している。
また、同社では医学生向けにクラウドサービス「Medteria(メドテリア)」を提供しており、大学単位での使用に特化し、所属・学年を超えた医学生間のノウハウの共有により、医療全体の質の向上に貢献するという。現在、全国の大学医学部へ導入を進めており、将来的に大学間を超えて、医学生ネットワークから医師ネットワークへと発展させていく方針だ。