静岡県御殿場市、同小山町、KDDI、KDDI総合研究所の4者は7月10日、同日から9月10日までの富士山の開山期間に登山のサポートなどを目的として、IoTを利用した富士山登山口の登下山者数および温湿度を可視化する期間限定のサービス「ミエル フジトザン」を提供すると発表した。

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新サービスでは、静岡県の富士山登山口である御殿場口登下山道、須走口登山道および宝永山馬の背に設置したIoTセンサを使用して、各地点における通過人数や温湿度をWeb上で確認できるという。

これにより登山者は、事前にその地点の混み具合や気温などを把握できるため、スケジュール管理や服装の準備など適切な登山計画に役立てられるとしている。

IoTセンサは、KDDIの4G LTEネットワークを利用するLPWA(Low Power Wide Area)技術を用いた通信規格である「LTE-M」に対応しており、ゲートウェイ(親機)の設置が不要であり、また低消費電力かつ広範囲の通信を安定して利用できるという。

御殿場市と小山町は、同サービスで得たデータを今後の富士山登山口などにおける整備計画やツアー造成などに利用し、富士山における利便性の向上を目指す。

また、御殿場市の富士山御殿場口新五合目にある「Mt. FUJI TRAIL STATION」において、天候に関わらず晴れた日の美しい富士山を楽しめる望遠鏡型のVR(仮想現実)「VR View Scope」を設置する。

さらに、訪日外国人の利便性向上を目的に「KDDI AI翻訳」「KDDI TV通訳」および情報通信研究機構(NICT)の技術を使用した「音声翻訳」を搭載するタブレットの配備とFree Wi-Fiを整備し、訪れる人それぞれの目的に合わせ、安心して富士山を楽しんでもらえるようなコミュニティースペースを提供するという。