Artec Europe(以下 Artec)は、新しい中長距離型レーザー3Dスキャナ「Artec Ray」を、6月20日より日本国内で販売を開始することを発表した。
Artec Rayは、大型オブジェクトの精密キャプチャに適した長距離レーザー3Dスキャナ。最長110m離れた場所から対象物をスキャンでき、サブミリ精度で高品質なデータを生成する。
また、測角精度が大幅に改善されたことで、極めて小さなディテールを正確にキャプチャできる。同社の3Dスキャン用ソフトウェア「Artec Studio」にて直接スキャンと処理が可能で、さらに「Geomagic Design X」や「SOLIDWORKS」、「ReCap」などのプログラムへシームレスにエクスポートし、リバースエンジニアリングやデザイン、製図作成が行える。
同製品は、大型の対象物のリバースエンジニアリングや品質管理、検査、製品設計、 建築業界のビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)、法医学における 犯罪現場全体のスキャン、記念碑や遺跡での電子保存などに最適となっている。建物、風力タービン、飛行機などの大型対象物に対して、マーカーなどの補助を設置する必要なく計測グレードの3Dデータを作ることができる。
コンパクトで持ち運びが容易で、対象物の前にセットしてボタンを押すだけでスキャンを開始する。内蔵バッテリーは、屋内外で使用可能で4時間の撮影時間が可能で、電源の心配をせずにスキャンが行えるとしている。
この新製品の導入によってArtecは、人間の指紋からジェット旅客機、さらには内装部と外装部を含めた10階建てのビルまで、あらゆる対象物を正確に3Dスキャンすることが可能な製品のフルラインナップを提供可能となった。
なお、Artec Rayは、6月20日〜22日に東京ビッグサイトにて開催の「第29回製造・設計ソリューション展」のArtec 3D ブースにて、展示される予定となっている。