農業ICT活用製品の開発を手がけるジョイ・ワールド・パシフィック(jwp)は6月12日、京セラコミュニケーションシステムが提供するグローバルIoTネットワーク「Sigfox」を活用し、ビニールハウス内の温度・湿度などのデータを取得・解析・最適化することで、農産物の安定した品質・収量の確保を目的とするビニールハウス環境管理ソリューションの実証実験を開始すると発表した。

今回通信に利用するSigfoxネットワークは、IoTに特化して開発・普及が進んでいるLPWAネットワークの1つ。実験は青森県産業技術センター本部 工業総合研究所(工総研)および農林総合研究所(農総研)の協力を受けて実施する。

実験ではトマト栽培を対象として、Sigfoxセンサデバイスからビニールハウス内の温度・湿度・日射量・二酸化炭素濃度などのデータを取得し、アプリケーション(jwp IoT Platform)との連携によりデータの蓄積・可視化、AI学習・予測・アラートなどの検証を行う。

  • Sigfoxによるデータを活用したトマト栽培の実証実験

    実験の概要

実験を通じて、計測データを活用したドライミスト等の最適運転制御による高温時の花芽の落下および裂果の防止、玉伸び不足の解消による収量/可販収量を環境管理しない場合と比較し30%向上、巡回等に要する人的工数の削減、機器の導入・運用コストの削減を目指す。

実験期間は6月12日から10月31日までを予定している。