NTTドコモは6月4日、国土交通省 国土技術政策総合研究所および東京大学 空間情報科学研究センターとの共同研究により、人の流動を分析することのできる国内最大規模の交通ビッグデータ「人口流動統計」を開発したと発表した。

  • 主な共同研究成果

    主な共同研究成果

「人口流動統計」は、ドコモの通信技術やビッグデータの統計処理技術を活用し、交通ビッグデータとして開発したもの。在圏する基地局を変更した携帯電話を統計処理することで、24時間365日、日本全域にわたり、どこからどこに何人移動したかを推計する。

また、調査対象となるエリアにおける人口流動や、広域エリアにおける移動経路、移動距離、移動速度が推計でき、それらに基づく移動手段(飛行機、新幹線、高速道路)を推定することも可能だ。

さらに、これらの推計値を曜日・週・月・年ごとの変動のデータとして分析できるため、都市圏・地方自治体などにおける新しい都市交通計画への活用が期待されるという。

たとえば、地域間を移動する人の数が年代別、移動手段別にわかるため、高齢化社会や観光客の変動に対応した交通網計画の作成や、大規模商業施設など人気スポットへの増便計画や、交通サイネージと連携した周辺地域の活性化などに役立てることができるとしている。