KDDI総合研究所は、遠隔の指示者が作成したARを、リアルタイムで透過型スマートグラスの装着者の視線に合わせて実世界に重畳することが可能なソフトウェアを実用化し、6月1日より、遠隔作業支援システム「VistaFinder Mx」のオプション機能として提供を開始すると発表した。
今回の実用化では、遠隔の指示者が作成したARのみを装着者の視界にすぐさまピタリと表示させることを可能とするソフトウェア技術「PITARI(PIctureless Transmissive Augmented Reality Interface)」が「VistaFinder Mx」に搭載された。同技術は、KDDI総合研究所が2016年3月に開発成功したもので、この技術を遠隔作業支援システムに搭載することにより、遠隔の作業指示者から与えられたARの指示を、スマートグラスを装着した作業者の視界にピタリと表示することができるという。
対応機種は、EPSON社スマートグラス「MOVERIO BT-300/BT-350」となっているが、今後、順次追加される予定だという。スマートグラスは製造現場や運用保守現場などの業務系での利用が増加しつつあり、同システムの実用化によってハンズフリーで直観的に作業を行うことが可能になるので、その活用の場が更に広がることが期待されるとのことだ。
なお、提供に先立って、5月9日~11日に東京ビッグサイトで開催される「第7回IoT/M2M展」で同機能の展示が行われる予定となっている。