今年も残すところあとわずかとなりました。マイナビニュースでは、今年も先端技術にまつわる情報を多数発信してきました。昨今、めまぐるしいスピードで時流が変化している中、分野ごとの話題を振り返ることで、この1年のハイライトをお目にかけられればと思います。

ここでは、マイナビニュースで2017年に掲載された「科学分野」の記事の年間アクセスランキングトップ3をお届けします。

第3位 「急速冷凍して作った氷、液体だったことが判明 - ストックホルム大など」

まず、アクセスランキング第3位は「急速冷凍して作った氷、液体だったことが判明 - ストックホルム大など」という記事でした。

わたしたちの生活にもっとも身近な物質の1つである、「水」。ストックホルム大学は、従来「アモルファス氷」と呼ばれていた特殊な状態の氷が、実際には液体であることを確認したことを発表したという内容でした。

  • アモルファス氷

    氷が液体? 非常に不思議な発表です (記事の一部より抜粋)

研究グループは同成果に関して、生命活動にとって重要な塩や生体分子などがどのように水に影響を及ぼすかという問題にも関係するものだとしており、今後は水の浄化や脱塩技術などへの応用可能性もあるとコメントしています。

第2位 「止まっているのに動いて見える画像」の動く向きが決まる仕組みを解明

つづいて第2位は、「『止まっているのに動いて見える画像』の動く向きが決まる仕組みを解明」という記事でした。

  • 錯視

    錯視は俗に、目の錯覚とも呼ばれます。将来は錯視を利用して、「動いているように見えるポスター」なども登場するのでしょうか (記事の一部より抜粋)

千葉大学の研究発表で、タイトルの通り、錯視によって止まっているはずの画像が動いて見える理由を、学術的に説明したもの。研究グループはこの成果に関して、印刷物の観察で生じる運動錯視にも共通して認められることから、ポスターや書籍などの印刷物を使った動画像表現でも役立てることができると説明しています。

第1位 「緑色なのに「青信号」と呼ぶのはなぜ? - 大学教授に聞いてみた」

アクセスランキングトップは、「緑色なのに「青信号」と呼ぶのはなぜ? - 大学教授に聞いてみた」という記事でした。

  • 緑と青

    読者の疑問から生まれた記事がランキングトップとなりました! (記事の一部より抜粋)

同記事では、「信号は緑色なのに、どうして『青信号』って呼ぶの?」という疑問を抱いた読者からの投稿を受け、人間が色を見る(脳内の)メカニズムの研究をしている東北大学 電気通信研究所の栗木一郎准教授に、マイナビニュース編集部が質問した際の回答を記載しています。

栗木氏によると、もともと日本語では緑色の野菜を「青菜」、新緑を「青々とした緑」などと呼ぶ習慣があったことから、緑色の信号灯を青と呼ぶ表現が受け入れられたそう。そこから、日本人の青と緑の区別がいつはじまったか、赤ちゃんはいつから青と緑を判断するようになったのか、などといった色にまつわるさまざまな話が語られました。

以上、2017年のマイナビニュース「科学分野」の年間アクセスランキングトップ3を紹介しました。世の中に星の数ほどある不思議が、サイエンスの力で次々に解明されています。2018年は、どんな不思議が解明されることでしょうか。非常にワクワクします。