NECは11月17日、Boxの企業向けクラウド・コンテンツマネジメント・プラットフォーム「Box」とNECの製品を連携した「Box連携ソリューション」5種を開発し、共同で拡販活動を開始すると発表した。
今回、連携するNEC製品はID管理ソフトウェア「WebSAM SECUREMASTER」、ファイルサーバ統合管理ソフトウェア「NEC Information Assessment System(NIAS)」、メールフィルタリング・ソフトウェア「Mission Critical Mail(MCMail)」、統合印刷管理ソフトウェア「WebSAM PrintCenter V」、ルータ製品「UNIVERGE IXシリーズ」の5種。
WebSAM SECUREMASTERは、ID情報や認証・認可情報の統合管理、およびシングルサインオン(SSO)を実現するソフトウェア。連携により、ユーザーID・パスワードの管理運用と、他システムと合わせたSSOを実現し、Boxへのログイン時の認証強化を可能としている。
NIASは、ファイルサーバの安全で効率的な運用管理を実現するソフトウェアとなり、連携することでBoxへのアップロードファイルに個人情報が含まれていないかを事前に確認し、セキュリティリスク軽減するほか、NIASでオンプレミスのファイルサーバの整理を行うことでBoxへのデータ移行を支援するという。
MCMailは、メールを利用したサイバー攻撃から防御する入口対策、メール誤送信・情報漏えい対策といった出口対策機能を提供するメールフィルタリングソフトウェア。連携により、送受信のメールから添付ファイルを外してBoxへ自動的にアップロード(PDF変換、zipなどのアーカイブ形式の展開可)し、アップロードしたファイルのBox上のURLをメール本文に自動付与して配送することができる。これにより、Box利用時の利便性が高まるとともに、メールサーバのディスク使用量の削減を可能としている。
また、メール添付ファイルをBoxへアップロードすることで、標的型攻撃のリスクがあるメール添付ファイルの参照を安全に行うことを実現するとともに、メール誤送信時にもBox上のファイルを後から削除できるため、情報漏えい対策も強化されるという。
WebSAM PrintCenter Vは、ベンダー・機種を問わずOA機器(プリンタ・複合機)の印刷運用を統合的に監視・制御する統合印刷管理基盤。連携ソリューションではBox上のドキュメントをクライアントにダウンロードせずに印刷可能になるとともに、WebSAM PrintCenter V登録済みプリンタであれば、どこのプリンタ(マルチベンダ対応)からでも印刷を可能とし、マルチブラウザ対応により、タブレットやスマートフォンを利用した印刷操作も可能としている。
UNIVERGE IXシリーズは、企業のセンターと拠点間でVPN機能を使用して安全に接続することができるVPN機能搭載の高速アクセスルータ。企業ネットワークでは、各拠点のインターネットアクセスをセンター経由で行う構成が一般的だが、UNIVERGE IXシリーズとの連携でBox宛ての通信を各拠点のインターネット回線から直接送信させることで、異なる経路に迂回(オフロード)させ、Box導入後のセンター側の通信回線および通信機器(プロキシなど)の負荷増加を抑制するという。
さらに、Boxを利用するエンドユーザー向けのヘルプデスクを開設し、24時間365日対応をはじめ、日本語のほか、英語や中国語など多言語でのサポートを実現することにより、グローバル企業への導入を促進するとしている。
Box(Business Edition)が月額1800円~/ユーザー、連携製品であるWebSAM SECUREMASTERが500万円~、NIASが100万円~、MCMail234万円~、WebSAM PrintCenter Vが208万円~、UNIVERGE IXシリーズが8万1000円~(いずれも税別)。