日本ヒューレット・パッカード(HPE)は10月19日、中堅・中小企業向けサーバ「HPE Generation10(以下、Gen10)」に「HPE ProLiant ML110 Gen10」「HPE ProLiant ML350 Gen10」「HPE ProLiant DL580 Gen10」「HPE Apollo 2000 Gen10 System」「HPE Apollo 4500 Gen10 System」「HPE SimpliVity 380 Gen10」の6機種を追加し、発売を開始した。
HPE Gen10は、ファームウェア攻撃に対する保護をサーバプラットフォームに標準で実装しており、独自に開発・設計した管理チップ、第5世代iLO Management Engine(iLO5)のシリコンに指紋のようなデジタル証明を物理的に埋め込んでいる。
中堅・中小企業の拠点向けタワーサーバであるProLiant ML110 Gen10は、1ソケット・タワーサーバでラックマウントにも対応。インテル Xeon プロセッサ・スケーラブル・ファミリを1基搭載し、最大8台の3.5インチドライブ、または最大16台の2.5インチドライブを搭載可能なほか、5つのPCI Express Gen3のPCIスロットなど、ビジネスワークロードに期待される拡張性を備えおり、病院、図書館、オフィス環境に適した静音性(24-25dBA)を有する。
拠点向け高性能タワーサーバのProLiant ML350 Gen10は、インテル Xeon プロセッサ・スケーラブル・ファミリを最大2基搭載し、最大24台の2.5インチドライブ、または最大12台の3.5インチドライブの内蔵が可能。8つのPCI Express Gen3スロットなど、拠点用サーバとして十分な拡張性を備え、ML110 Gen10と同レベルの静音性(28-32dBA)を持ち、最大7年の長期保守に対応し、長期利用のニーズに応える。
ビジネスクリティカル用途向けサーバのProLiant DL580 Gen10は、高速データ解析、インメモリデータベースの環境に最適な4Uサイズのラックマウントサーバ。最大4基のインテル Xeon プロセッサ・スケーラブル・ファミリと、最大48のメモリスロットを4Uの筐体に集約し、最大112コア、6TBメモリ、最大48台の2.5インチドライブ、最大368TB(SSDx48)の大容量ストレージを搭載できる。ビジネスクリティカルなワークロードにも適していることに加え、ダブルワイドのGPUも4基搭載可能とし、ディープラーニングの用途に適しているという。
HPC向け高集約システムのApollo 2000 Gen10 Systemは、電源とファンを共有する効率的な2Uのラック型シャーシに、4台の高密度2Pサーバ「HPE ProLiant XL170r Gen10」もしくは2台のデュアルGPU搭載サーバ「HPE ProLiant XL190r Gen10」を搭載。いずれもインテル Xeon プロセッサ・スケーラブル・ファミリを採用し、XL190r Gen10ではNVIDIA Tesla V100 16GBをサポート。
スケールアウト型ストレージサーバのApollo 4510 Gen10は、ビッグデータ、SDS用途に適し、4Uのシャーシにホットプラグ対応3.5インチドライブを最大60台、最大600TBの大容量ストレージを搭載可能とし、HPE標準ラックに搭載できるようシャーシをコンパクト化。インテル Xeon プロセッサ・スケーラブル・ファミリを2基搭載でき、「HPE ProLiant XL450 Gen10」を搭載して使用する。
ハイパーコンバージド・インフラストラクチャのSimpliVity 380 Gen10は、クラウドの俊敏性とオンプレミスソリューションのパフォーマンスと保護を同時に求めるユーザー向けとなり、小規模な仮想化基盤にも対応可能なエントリーモデル「Extra Small」(有効ストレージ容量3~6TB)の提供を開始する。
価格は、いずれも税別でProLiant ML110 Gen10が23万5000円~、ProLiant ML350 Gen10が35万1000円~、ProLiant DL580 Gen10が265万9000円~、Apollo 2000 Gen10が90万9000円~、Apollo 4510 Gen10が175万3000円~、SimpliVity 380 Gen10が531万7800円~。なお、同社では発売と同時にユーザー保有機種の買取プログラムを開始する。