シャープの戴正呉社長は、「シャープは、2014年度には2000億円以上の赤字だった。だが、2016年10月以降から営業利益が黒字になった。これは私の実績。私は、有言実現の人である」とし、「この計画は、今年2月以降、10回以上に渡って検討を行ったものであり、数字には自信がある。2017年度の最終黒字化を実現し、2019年度の目標も必ず達成する」と、計画達成には強い意思をみせる。

2016年8月から鴻海傘下での再生をスタート。その舵取りを担ってきた戴社長にとって、短期間にここまでの業績回復を達成してきた自信が、この発言につながっているといえよう。

「2016年度は構造改革に取り組んできた。だが、今回の中期経営計画では、2020年度以降の『次の100年における持続的成長』を確実なものにするために、『ビジネスモデルの変革』、『グローバルでの事業拡大』、『経営基盤の強化』の3つのトランスフォーメーションに取り組んでいく」とする。

8KとAIoTを軸に

その軸になるのが、「人に寄り添うIoT」と「8Kエコシステム」だ。戴社長は、「8KとAIoT(AIとIoT)で世界を変える」と、今後のシャープの基本方針を示してみせる。

これまでにも戴社長は、「シャープは家電メーカーから脱却する」といってきたが、言い換えれば、この2つの領域に、シャープは事業を集中させ、成長戦略を打ち出すことをより明確に示したともいえる。

たとえば、人に寄り添うIoTでは、「人々の生活を取り巻くAIoTに対応した機器が、変化に気づき、考えて、提案をしてくれる新たなパートナーになる。それによって、スマートホーム、スマートオフィス、スマートファクトリー、スマートシティへ取り組みをシャープがリードする」と語る。

また、8Kエコシステムにおいては、「シャープの強みを軸にして、低価格の8Kカメラ、編集システムを実現することで8Kコンテンツを拡大すること、8K映像を配信するインフラ環境を整備し、8K表示機器および映像伝送のためのインターフェースで業界を先導するといった3つの重点領域に注力するとともに、他社とのアライアンスを推進することになる」とする。ここでは亀山工場で、8Kテレビの生産を行いたいとの意向を示し、それにあわせて亀山工場への投資を進めることも明らかにした。