62%の企業が顧客体験の改善が優先課題

Teradata Customer Journey Solutionは、個々のカスタマーエクスペリエンスのチャネルとタッチポイントを時系列でリアルタイムに把握し、最適化することで、マーケティング担当者はカスタマージャーニー(顧客が商品やサービスを購買するまでのプロセス)全体を俯瞰し、適切なアナリティクスインサイトを得ることができるという。

トゥーグッド氏は「われわれの顧客の62%がカスタマーエクスペリエンスの改善が自社の最優先課題として位置づけている。改善させるためには『データ連携』『機械学習などを取り入れたアナリティクス』『リアルタイムオフォーを顧客に提供』の3つが肝となる。どのようなチャネルであろうと、それぞれのコンタクト通して提供しなければならない」と強調した。

今回の機能強化では、テラデータのデータ統合、高度分析、マルチチャネル・インタラクション管理に関する専門知識を集結したものとなる。主な特徴として「統合された顧客経路分析」「コミュニケーションジャーニー可視化」「セルフラーニングモデルの可視化」「リアルタイム・オファー・シミュレーション」「Bring your own model score」の5点を挙げている。

統合された顧客経路分析では、カスタマージャーニーに加え、顧客エンゲージメント構築の初期段階で有効な接点について理解を深めることができるという。コミュニケーションジャーニーの可視化については、マルチステップ型キャンペーンで実際の顧客経路を可視化することで、オファーに対する反応の決定要因を評価することができることに加え、マーケティングパフォーマンスを向上させるために、パラメータの最適化が可能だという。

セルフラーニングモデルの可視化に関しては、顧客属性(年齢、収入、ライフステージ、ライフイベントなど)と応答率の関係性を可視化し、オファーに対して最も反応率が高い顧客プロファイルを理解することで、コミュニケーションプランの策定に役立てることができるという。リアルタイム・オファー・シミュレーションは、新しいメッセージや既存キャンペーンの戦略がもたらすインパクトを予測することを可能としている。

Bring your own model scoreは、セルフラーニングモデルにサードパーティや社内で生成されたモデルスコアを組み込むことができ、ターゲット顧客向けメッセージを最適化し、これまで得たノウハウの活用を可能としている。これらの新機能は、2017年第2四半期から順次提供する。

Teradata Customer Journey Solutionのカスタマーインタラクション管理画面

顧客が抱える3つの課題

米テラデータ・コーポレーション インターナショナル担当 エグゼクティブ・バイス・プレジデントのピーター・ミケルセン氏

米テラデータ・コーポレーション インターナショナル担当 エグゼクティブ・バイス・プレジデントのピーター・ミケルセン氏は、同社の新しい事業戦略について説明した。

同氏は、アナリティクスにおける顧客の主要な課題として「1つ目はどのようにビジネスの結果をデータにまつわる形で得ていくのかという『ビジネスアナリティクス』、2つ目は組織の中で機能するアーキテクチャを確立するかという『エコシステムアーキテクチャ』、3つ目はデータの俊敏性を担保する『ハイブリッドクラウド』だ」と語る。

そして「ビジネスアナリティクスは、能力とスキルが不足し、必要なアナリティクスやデータが入手できず、さまざまなインサイト運用への埋め込みが容易ではない。また、エコシステムアーキテクチャについては、アーキテクチャの選択肢が複雑であり、テクノロジーが無秩序に乱立し、サイロ化し、最適コストを実現するにあたり、プレッシャーとなっている。さらに、ハイブリッドクラウドに関しては、クラウドとオンプレミス両方への実装と両境界間の柔軟な行き来、パフォーマンスとスケーラビリティ、リソース要件が課題となっている」と、同氏は指摘した。

そのような状況を踏まえ、ミケルセン氏は「われわれは、このような顧客の課題に対して注力すると同時に、課題解決に向けたソリューションを生み出すために投資を継続しており、さまざまなソリューションを提供できる」と胸を張った。

テラデータの注力分野