フリービットは5月22日、LoRaWANの普及を推進する非営利団体のLoRa Allianceに加盟し、グリーンハウス、スピーディアおよびトライポッドワークスと共同で、LoRaWANを活用したIoTサービスの事業化に向けた実証実験「LoRaWAN検証パッケージ」を発表した。第1弾として、仙台を拠点とする舞台ファームにおいて、IoTを活用した農場管理の実証実験を開始する。
LoRaWANは、低消費電力で長距離通信を実現するLPWA(Low Power Wide Area:省電力広域)通信方式のひとつで、無線局免許が不要な周波数帯(920MHz帯)を利用した無線通信規格。省電力かつ長距離通信という特徴から、これまで無線通信の展開が難しかった場所や機器などのネットワーク化が可能となり、畑や農場などの農業分野をはじめ、バス・電車などの輸送分野、見守り、健康管理などのヘルスケア分野など、幅広い分野におけるIoTサービスの展開とその加速化が期待されている。
LoRaWAN検証パッケージでは、フリービット、グリーンハウス、スピーディアおよびトライポッドの4社がそれぞれネットワークインフラ、クラウド環境、LoRaWANデバイス、無線局技術およびIoT開発プラットフォームなどを提供し、IoTサービスの導入もしくは事業化を検討している顧客とともに、LoRaWANの有用性とそれを活用したIoTサービスの事業化を検証する。
第1弾となる舞台ファームにおいては、IoTを活用し、気温や照度、土中水分量など、農業において重要な各種データを広大な農場に設置されたセンサー機器から収集し、可視化までを実現することで、IoTによる農場管理の有用性を検証する。すでに開始し、9月に完了を予定している。
なお、各企業の役割として、フリービットがLPWAネットワークの構築、グリーンハウスがLoRaWAN通信モジュールおよびLoRaWAN基地局設備の提供、スピーディアがIoTクラウドサーバシステムの提供、トライポッドがスマホ向けアプリケーション開発を手がける。