Wind Riverは、工場の製造プロセスの最適化に向けて、既存のIoTの接続性に対応していない産業用制御システムを、低コストでIoTへの対応に向けて進化させるソフトウェア仮想化プラットフォーム「Wind River Titanium Control」を発表した。

同プラットフォームは、同社のリアルタイムOS(RTOS)に関するノウハウと、オンプレミス型のクラウドコンピューティング技術を組み合わせたもので、オープンスタンダードをベースにしたプラットフォームを採用するこよで、従来の物理サブシステムを仮想化。これにより、設備投資コストと運用コストの削減を実現しつつ、柔軟性や低レイテンシも提供することを可能にしたとする。また、あらゆる規模の産業用アプリケーションや制御サービスの予定外のダウンタイムを最小限に抑えることが可能になるほか、フォグコンピューティングのようなネットワークのエッジノードに接続されるアプリケーションやサービスに高い信頼性を提供することを可能とすると同社では説明している。

具体的には、Linux、リアルタイムKVM、OpenStackなどのクラウド/仮想化向けオープンソースソフトウェアに対応しているほか、Accelerated vSwitchや仮想マシン間通信、および仮想インフラ管理によって高パフォーマンスと高可用性を実現。かつ、アイソレーション、セキュアブート、Enhanced Platform Awareness(EPA)といったセキュリティ機能を備えながら、100以上のコンピュータノードに対応する拡張性も備えているという。

なお、同社によると、製造業、エネルギー、ヘルスケアなど、幅広い業界においてすでに試験運用を行っているとのことで、Intel Xeonプロセッサに最適化されており、Intelベースサーバの主要ベンダ製ハードウェアでの事前検証も完了しているという。

「Wind River Titanium Control」の概要とその特長