SOLIDWORKSの年次イベント「SOLIDWORKS WORLD 2017」は2月8日(現地時間)に最終日を迎えた。同イベントでは、最終日の全体セッションで次期バージョンの新機能を、有名なTV番組や映画をパロディした寸劇で先行公開するのが恒例となっている。本稿では今回のパロディ寸劇の模様と公開されたSOLIDWORKS 2018に搭載予定である新機能の一部を紹介する。
モバイルアプリで好きな新機能に投票
今回の寸劇は「America's Next Top Model」「American Idol」といったリアリティーショーをパロディした「SOLIDWORKS Next Top Modeler」だった。各地の予選オーディションを勝ち抜いたアクの強めな"モデラー"4名がSOLIDWORKS WORLD 2017の開催地である米国カリフォルニア州ロサンゼルスに集い、トップモデラーを決める決勝大会を行うという設定だ。
決勝大会では、それぞれのモデラーが新機能に関する短いプレゼンを行った後、会場の参加者とライブストリーミングの視聴者がSOLIDWORKS WORLD 2017モバイルアプリを使ってどの新機能に魅力を感じるか投票。得票数の多かった2名が最終プレゼンを行い、最終投票によりトップモデラーを決定するという進行だった。最終投票に進んだのは、英国貴族風のLord Percy Buckingham-Smytheとトラクター大好きアメリカ人のBilly Bob。投票の結果、まさかの両者引き分けによる"同時優勝"に終わった。
また、イベントの締めくくりとしてCEOのジャン・パオロ・バッシ氏が登壇。SOLIDWORKS WORLD 2017を振り返るVTRが流れ、最後に次回のSOLIDWORKS WORLDは再びロサンゼルスで開催されることが明かされた。
SOLIDWORKS 2018の新機能
ここからは「SOLIDWORKS Next Top Modeler」で明かされたSOLIDWORKS 2018の新機能を抜粋して紹介する(画像はSOLIDWORKSブログより)。
3Dスケッチのミラーリングが可能に |
2D・3Dスケッチで参照平面を基準にミラーリングできる |
Microsoft SurfaceなどのWindows製品でタッチパネルに対応し、フリーハンドスケッチを実現 |
合致で裏面を選択する際に、Altキーで選択したい面を隠している表側の面を非表示にできる |
3DインターコネクトでSTEP、IGES、ACIS、JTをサポート |
部品が組み合う部分を自動形成するself fixturing機能 |
大規模アセンブリをグラッフィク表示で展開。その後、表示方法を切り替えてサブアセンブリを編集できる |
設計目標を設定し、形状を最適化するジェネレーティブデザイン機能も搭載。SIMULIAのToscaツールセットがベースとのこと。解析結果はモデルに重ねて表示できる |
CAD以外の新製品も公開
SOLIDWORKS WORLD 2017では、上記のほか、SOLIDWORKS 2018の全バージョンで無償提供されるCAMツール「SOLIDWORKS CAM」、ダッソー・システムズのシミュレーション製品「SIMULIA」のABAQUSテクノロジーを活用し高度なシミュレーションを実現する「Simulation Engineer」、SOLIDWORKS PDMの機能を強化した「SOLIDWORKS Manage」といった新製品も発表されるなど、例年通り盛りだくさんの内容だった。