Maxim Integratedは、自動車のヘッドユニットの設計簡素化を可能とするリモートチューナソリューションを発表した。
同ソリューションは、RF to Bitsフロントエンド内蔵アナログ/デジタルハイブリッドラジオレシーバ「MAX2175 」、14ビットGMSLデシリアライザ「MAX96708」、14ビットGMSLシリアライザ「MAX96711」、低ドロップアウトリニアレギュレータ「MAX15027 1A」、同期整流バックコンバータ「MAX20002 36V、2A」といった製品群で構成されており、RF to Bitsチューナをアンテナ付近に配置することによってノイズを最小限に抑えることが可能。また、各チューナのデジタル出力はGMSLとSerDesを用いてシリアル信号に変換し、1本の同軸ケーブルでヘッドユニットと接続することを可能としており、電源もこのケーブルから供給されるという。この結果、スペースやケーブルの節約が可能となり、例えば、4チャネルラジオでは、4Wの電力をヘッドユニットから除去することができるようになるという。
さらに、MAX2175はルネサス エレクトロニクスの車載SoC「R-Car H3」などの上でソフトウェアによりベースバンド処理を行うことが可能なSDR(ソフトウェアラジオ)方式を採用しているため、専用ベースバンドプロセッサを不要にし、世界中のラジオ規格に柔軟に対応することを可能としたという。
なお、MAX2175向けの評価キットとして、ルネサスのR-Car H3向け評価ボード「Salvator-X」と連携する「MAX2175R1EVKIT#」ならびにTexas Instrumentsの車載向けマルチコアプロセッサ「Jacinto」を搭載した開発プラットフォームと連携する「MAX2175J1EVKIT#」の2種類が用意されている。