The GNU Compiler Collection includes front ends for C, C++, Objective-C, Fortran, Java, and Ada, as well as libraries for these languages.

GNUプロジェクトおよびGCCデベロッパチームは12月21日(協定世界時)、「Jakub Jelinek - GCC 6.3 Released」において、GCC 6系の最新版となる「GNU Compiler Collection version 6.3」の公開を伝えた。GCC 6.3にはGCC 6.2で発生していた重要なリグレッションと重大なバグの修正などが含まれているほか、80近いバグが修正されている。

GCCデベロッパチームは今年の4月27日にGCC 6.1をリリース。その4カ月後にはGCC 6.2、さらにその4ヶ月後となる今回でGCC 6.3をリリースした。今回のリリースはバグ修正向けのリリースと位置づけられており、大きな新機能の追加や大幅な動作の変更などは盛り込まれていない。

次期メジャーアップグレードバージョンと位置づけられているGCC 7系は2017年の早い段階でのリリースが予定されている。GCC 7.0ではこれまでGCCが弱いとされてきたエラーメッセージが改善される予定で、これまでよりも便利になるほか、C++17のサポート追加(実験段階)、新しいサポートアーキテクチャの追加などが実施される予定。

GCCの代替候補として選択されることが増えているLLVMでは出力されるエラーメッセージがわかりやすく、そうした点で開発者がGCCではなくLLVMを選択することがある。GCCではこの点を改善すべく作業に取り組んでおり、新しいバージョンは古いバージョンと比較するとエラーメッセージがより人間が理解しやすく利用しやすいものになってきている。