コンシューマー向けは仕様用途が肝に

課題があるとすれば、コンシューマー向けの展開だろう。まずはデザインの再考が必要になる。メガネスーパーも現時点のb.gはあくまで法人向け製品とし、コンシューマー向けではいちから作り直すとしている。

そのデザインを決定づけるのは、仕様用途であろう。ガーミンの「VARIA VISION」のようにスポーツなど特定用途であれば、ある程度のデバイス感を残すことも可能だ。しかし、日常使いを想定するならば、ジェイアイエヌの「JINS MEME」など、デバイス感を限りなく排除したデザインとする必要が出てくるだろう。

日常使いにこだわったJINS MEMEはデバイス感を感じさせないデザインだ

仕様用途に応じて、そのデザイン自体も大きく変わってしまう。まずは、どこに向けたデバイスなのかを決めなければ、デザインにも大きく影響する。そして、同時に想定した利用対象者に対して、メガネ型ならではの機能をつけなければ、普及も難しい。スマートウォッチがそうであったように、機能そのものがスマホでほぼ満たせるようなものであれば、大きな普及は見込みにくい。

法人向けにリリースしやすいのは、このデザインや利用用途がコンシューマーよりも鮮明化しやすいからであり、コンシューマー向けではハードルがいくつもあがってしまう。コンシューマー向けにどんな対象者に向け、どんなニーズを満たそうと考えるのか。今後のメガネスーパーの取り組みに注目したい。