ソリトンシステムズは12月13日、移動無線センターが主導・推進する次世代自営無線通信システム(PS-LTE)の実証実験に参画し、同社の「Smart-telecaster(スマートテレキャスター)」を用いて構成したPS-LTE映像中継システムに関して、技術評価を12月15日までの予定で実施すると発表した。
LTE方式は、現在の日本では公衆通信でのみ用いられている。今後、LTEの基本技術をベースに必要な改良を加え、警察・消防・救急といった公共安全の分野に適用するミッション・クリティカルな自営の無線システムとして、Public Safety LTE(PS-LTE)としての展開が期待されている。
同方式の高速広帯域という特徴を生かし、PS-LTEでは音声やデータ通信に加え、リアルタイム映像中継の積極的利用も想定している。すでに同方式は国際標準化が進んでおり、米国・英国・韓国など世界の各国では整備が開始されている。
このような背景の下で、現在は主に官公庁向けにデジタルMCA無線サービスなどを提供している移動無線センターは、将来的に適用するPS-LTEシステムの実用化を目指し、埼玉県および東京都の実験試験局において、技術検証を開始した。
PS-LTEでのリアルタイム映像中継の技術評価は、公共安全を主たる目的とするPS-LTEの適用において欠くことのできないものであり、同社は要となる方式技術として自社開発のSmart-telecasterを提供し、共同で技術評価を実施。
同社は、今後も新技術・新方式への対応を積極的に進め、適用領域を拡大するとともに、利便性や性能の向上によりモバイル映像伝送の一層の利用を促進していく方針だ。