では今回どのような人がターゲットになるのだろうか。先にも述べたとおり、この製品は需要創造と位置づけ、まず市場を作って反応をみるというスタンスだ。したがって、ターゲットは、ガジェット先進層や、ビジネスパーソンといった層だ。反応を見て、一般的な層に受ける製品に進化させたいと考えている。

Xperia Earに対するユーザーの反応はこのような状況下、どのようなフィードバックになるだろうか、ソニーの音声認識技術の行く末にとって、大事なポイントになってくる。

直感的コミュニケーションをアシストするために

ソニーモバイルは、今までスマホのブランドとして知られていたXperiaを拡大するという。「コミュニケーションの未来を創造する」というビジョンのもと、コミュニケーションに使う複数の商品とコンセプトのブランドとし、展開させる。今回のXperia Earはその第一弾というわけだ。

このほか「コミュニケーションの促進能力を高める」「人間の能力を拡張する」を目的とし、壁やテーブルがタッチスクリーンになるプロジェクターや、声やしぐさ、で生活をサポートする製品をコンセプトとして進めている。

このブランドの要になるのが、先に述べたソニーエージェントテクノロジーになる。会見で近藤統括課長は「ソニーの強みはなんだろうというと、もちろん技術の会社なので」と、ソニーエージェントテクノロジーの技術力で戦っていくと宣言した。感覚的にコミュニケーションをするための手段として、音声認識の技術進化が必要というわけだ。日本で、音声認識デバイスが定着するか、まだまだ未知数ではあるが、それは、音声認識の技術が大きく発展することで、変わる可能性がある。ソニーの第一歩。今後どうなるか、展開に注目したい。