富士通と富士通フロンテックは9月12日、機器組込み向けのセンサーである「FUJITSU 生体認証 PalmSecure-F Pro(PalmSecure-F Pro)」、および「FUJITSU 生体認証 手のひら静脈認証ボード(手のひら静脈認証ボード)」の2製品を、手のひら静脈認証装置の製品ラインナップに加え、10月下旬より販売すると発表した。
「PalmSecure-F Pro」は、2010年より販売している「PalmSecureセンサーV2」との静脈テンプレートの互換を維持しながら、従来の半分以下となる厚さ13mmを実現し、小型化・操作性向上・外光耐性改善などを行い、これまで装置サイズや外光環境の制約により対応できなかった組込み機器への適用を可能にした。
また、手のひらを連続で高速撮影した中から、最適な画像を瞬時に選び出して自動的に照合する機能を搭載。高性能のイメージセンサーを搭載することによってシャッタースピードが従来の約5倍になり、撮影時間の短縮、および撮影画像のブレ防止を実現した。これにより、従来製品の高精度を維持したまま、より自然な手のひらをかざす動作で認証が行える。さらに、多様な設置環境に対応できる環境耐性、「1対N認証」に対応し、最大で1万手(両手登録で5千人)のデータの中から個人識別が可能となる。
「手のひら静脈認証ボード」は、ボード上のファームウェアが撮影・登録・認証などの処理を行うICカードサイズ(85mm×54mm×20mm)のコンパクトな制御ボード。従来、手のひら静脈認証を使用するためには、WindowsやLinuxなどOSの制限があったが、本製品によりOSに依存せず静脈認証システムを構築できる。
また、ボード上に静脈データを格納するスタンドアロン版に加え、PCログオンソフトウェア「PalmSecure LOGONDIRECTOR(PLD)」と連携可能なサーバ版も提供。本ボードを使用することで、認証を必要とする組込み機器からもPLDサーバに収集した登録データを利用できるため、様々な機器の認証を手のひら静脈認証に統合できる。