ロームは6月21日、車載や産業機器、通信インフラなど硫化の厳しい環境下での用途に適した新耐硫化チップ抵抗器「SFRシリーズ」を開発したと発表した。
自動車の排気ガスや空気中にはさまざまな形で硫黄成分が存在し、それが金属表面に吸着して硫化を引き起こす。通常、抵抗器などの電子部品には銀が使用されているが、これらが長期的に硫黄成分にさらされると、電極部の硫化により抵抗値が変動を起こし、アプリケーションの故障を引き起こす場合がある。
SFRシリーズでは、電極部に同社独自の構造と保護材料を採用することで耐硫化性能の大幅な向上に成功。車載や産業機器など硫化環境下で使用されるアプリケーションの長期信頼性や安全性の向上に貢献するとする。
同シリーズは現在月産5000万個の体制で量産しており、ROHM Integrated Systems (Thailand) Co(タイ)およびROHM Electronics Philippines(フィリピン)を生産拠点としている。