早稲田大学(早大)と東京電力パワーグリッドは4月20日、配電損失電力最小化に向けた共同実証試験を開始すると発表した。期間は、2016年4月~2020年3月を予定。

同実証試験では、一部地域の配電網を用いて、配電損失電力が最小となる配電網構成のための最適な運用方法の検討等を行う。

具体的には、早稲田大学が、配電損失電力を最小化する手法を活用し、電柱にセンサ内蔵開閉器などを設置した実際の配電網を用いて、電気の流れ方を最適にすることを検証する。

一方、東京電力パワーグリッドは、センサ内蔵開閉器で計測するデータを用いて、損失電力の削減効果を実測により評価・検証することで、電力の供給信頼度などへの影響を考慮し、配電損失電力が最小となる配電網構成の運用を検討する。

両者によると、配電網の電力損失最小化を目的とした最適な設備構成に関して、実際の配電網を活用した実証試験を実施するのは国内初の取り組みだという。

配電損失電力最小化実証のイメージ図