工学院大学は12月7日、見た目の年齢が顔の向きや皮膚の動きによって変わり、見た目の年齢を決める際は特に頬が重要な部位であることを解明したと発表した。
同成果は同大情報学部情報デザイン学科の蒲池みゆき 教授の研究グループと、ポーラ化成工業の共同研究によるもので、第77 回日本化粧品技術者会(SCCJ)研究討論会で発表した。
これまで、見た目年齢の印象実験には正面からの真顔や写真画像などの静止画が用いられてきたが、実生活で他者とコミュニケーションを行う際は、相手の顔をさまざまな角度から見て、動作などから相手の感情や発話内容などを瞬時に処理し、理解することで年齢などの印象に関わる情報を得ると考えられている。
同研究では、実生活を反映したさまざまな条件で調査を実施。その結果、正面から見るよりも若く見える顔の向きが有ることや、表情を作る際に皮膚が動くことで、40代を境に老けた印象を与えてしまうことが判明。また、見た目年齢を判断する際に観察者が相手のどの部分を注視しているか調べたところ、個人を特定するときには重要でないとされていた頬にも視線が向けられることがわかった。
今回の結果について研究グループは、シワ・たるみなどのよく知られた老徴とは異なる新たな老化徴候の存在を示すものだとしている。