メンター・グラフィックス・コーポレーション(メンター)は5月11日、組み込みコネクテッドデバイスの次世代高性能アプリケーションに対応するMentor Embedded NucleusリアルタイムOS(RTOS)を発表した。
今回のリリースではARM Cortex-Mファミリー向けのNucleus RTOSプロセスモデルを拡張し、DLL(Dynamic Linking and Loading: 動的リンクおよびローディング)機能を追加。クラウドサービスを通じて、Cortex-MベースのIoTエンドポイントを再構成、アップデート、プロビジョニングできるようになり、ミッションクリティカルな環境下で稼働中のシステムであっても、組込みシステム開発者がアプリケーションソフトウェアを動的に変更し、アプリケーションを常に更新しておくことが可能となった。
また、Cortex-M0+、Cortex-M3、Cortex-M4プロセッサコアに搭載可能なMPUを利用しメモリに保護領域を指定することで、システム稼働開始時だけでなく、稼働中であってもアプリケーションを動的にロード/アンロードできる。さらに、DTLS(Datagram Transport Layer Security)でセキュリティを確保したCoAPの利用が可能で、Wi-FiとBluetoothのワイヤレス接続のコンボソリューションとしてテキサス・インスツルメンツのWiLink 8モジュールもサポートしている。
メンターは「プロセスモデル対応のNucleus RTOSにより、リソースの限られたIoT機器のソフトウェアをクラウド経由でプロビジョニング/アップグレードできるため、開発者はTIのWiLink 8コンボ通信ソリューションの優れた機能を最大限まで活用できます」とコメントしている。