Broadcomは1月9日、低消費電力の車載アプリケーション向けに最適化された6mm角の車載Ethernetチップ「BroadR-Reach BCM89811」を発表した。
近年、Ethernetがコネクテッドカーで利用されている。独自の車載Ethernet技術「BroadR-Reach」は高度な安全性およびインフォテインメントアプリケーションにおいて必要とされる高帯域幅と、コネクテッドカーをサーバー攻撃の脅威から保護するのに必要な認証および暗号化機能の両方を提供する。すでに2014年型、2015年型「BMW X5」、2015年型「Jaguar Land Rover XJ」、2015年型「Volkswagen Passat」など幅広い車両で数多くの高度な機能を実現している。
同製品は、「BroadR-Reach」技術に加え、自動車業界認定の低消費電力デザインで電力消費を最大30%削減する。これにより、車載Ethernetの用途をインフォテインメントやADAS(高度ドライバー支援システム)だけでなく、テレマティックス、シャークフィンアンテナ、計装クラスタ、ヘッドユニット、センタースタックモジュールなどのアプリケーションにまで拡大できる。さらに、統合型の内蔵レギュレータがオンチップで電力を供給し、外部レギュレータを不要にした他、車載向け仕様を上回るノイズキャンセリングおよび伝送ジッタ性能を備えている。加えて、シールドなしシングルツイストペアケーブルで100Mbpsを実現しており、接続性コストを最大80%、ケーブル重量を30%削減できる。
なお、サンプル出荷がすでに開始されている。