島津製作所は12月18日、本社内に設置しているEMCセンターがTUV Rheinland Japan(TRJ)の任命サイトとして認証されたと発表した。
TRJは、ドイツに本社のある国際的第三者認証機関であるTUV Rheinlandグループの日本法人で、製品の安全認証や品質システム審査、世界各国の法規制による適合性評価・審査・認証などの業務を行っている。日本の「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(略称:医薬品医療機器等法)」や欧州の「医療機器指令」で求められる第三者認証の実施機関であることから、島津が製造販売する医療機器は従来よりTRJの評価を受けて認証書などを取得してきた。
島津のEMCセンターは、10m法大型電波暗室31基と小型電波暗室2基を備え、8月にISO/IEC 17025(試験および校正を行う試験所の能力に関する一般要求事項)の試験所認定を取得した。管理された設備とEMC技術者の認定資格iNARTEを有する専任技術者により、各種国際規格のEMC試験を開始している。そして今回、EMCセンターがTRJの任命サイトとして認められた。これにより、自社の設備・人員でテストレポート取得のためのEMC試験を実施することができるようになったため、開発期間の短縮と開発コストの削減が期待できる。また、任命サイトであることは、一定の試験設備と能力を備えているとして対外的な信用力が増すことにもつながるとしている。
なお、今後TRJが策定したテストプランに基づき島津が実施したEMC試験データレポートは、TRJがEMC適合性にかかるテストレポートを発行するにあたり、有効なデータレポートとして取り扱われることになるという。