大友良英 撮影:佐藤類

東京都・初台のNTTインターコミュニケーション・センター [ICC]にて、「音楽」と「美術」を行き来する音楽家・大友良英のインスタレーションを紹介する「大友良英 音楽と美術のあいだ展」を開催する。開催期間は11月22日~2015年2月22日まで(月曜、月曜が祝日の場合は翌火曜、12月29日~1月5日、2月8日は休館)、開場時間は11:00~18:00。入場料は一般・大学生500円、高校生以下は無料。

同展は、「音楽と美術のあいだ」をテーマに、2008年に山口情報芸術センター [YCAM]で委嘱制作された作品「quartets」と、新作サウンドインスタレーション「guitar solos 1」、そしてトークやコンサートなどさまざまなイベントから構成される。

大友は、即興音楽からポピュラー音楽、さらに70作品以上もの映画音楽や「あまちゃん」に代表されるテレビの劇伴音楽まで、幅広い音楽の領域で活動している一方、美術館やギャラリーなどでの展覧会への参加や、インスタレーション作品を制作するなど、美術の領域での発表も数多く行っている。

「quartets」2008年(YCAM委嘱作品) 写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]

それぞれ独自の発展を遂げてきた「音楽」と「美術」は1960年代以降、相互に介入し合うような表現が多く見られるようになると「インターメディア」「パフォーマンス」「サウンドアート」などと呼ばれる。その後さらに、さまざまなメディアを利用できる環境が整うことによって、「メディアアート」や「領域横断的」と称される表現が登場し、従来の定義や解釈を拡げたと同時に、境界線を曖昧にしていった。

まさに大友はそれらの「あいだ」で活動してきたアーティストであり、今回の個展では、あらためて「音楽」と「美術」という異なる表現の相違に目を向け、それらの「あいだ」にあるものとはなにかを再考する。なお、11月22日、23日にはオープニングトークが、12月23日と2015年2月20日にはコンサートが開催予定。最新情報は同展のWebサイトで確認してほしい。