アジレント・テクノロジーは11月12日、同社のフーリエ変換赤外(FTIR)顕微イメージングシステム「Agilent Cary 610 FTIR 顕微鏡システム」および「Agilent Cary 620 FTIR 顕微イメージングシステム」の機能を向上させたと発表した。
Agilent Cary 610は、単素子検出器を用いたシングルポイント測定とマッピング測定に対応したモデルで、Agilent Cary 620はフォーカルプレーンアレイ(FPA)を採用したモデルで、610から620へのアップグレードすることも可能だという。
同イメージングシステムは、独自の4倍赤外対物レンズを取り付けることで、数分でcmオーダーの広範囲測定を行うことが可能で、その後、サンプルを動かすことなく、独自の高倍率光学系を使用して狭い範囲をズームして測定することも可能。これにより、シンクロトロンとほぼ同等の分解能の測定が可能になるとする。
またCary 620 は、ATR(減衰全反射)結晶とサンプルの接触をリアルタイムでより明瞭な画像で確認できる機能を搭載しており、これにより高分子薄膜や高分子フィルムなどを前処理することなく測定することが可能だという。
さらに、2システムともに新たな高倍率IR光学系により、対物レンズを交換することなく、従来の5倍のピクセル分解能でも測定が可能になったとする。