シーメンスは10月20日、エンタープライズ向け製造実行システム(MES)を手がける米Camstar Systems(Camstar)を買収すると発表した。
Camstarは1984年設立、本社はノースカロライナ州シャーロットで、米国、シンガポール、マレーシア、中国、オランダに拠点を持つ。この買収は、エレクトロニクス、半導体、医療機器などの業界向けに製品開発と製造自動化の統合ソリューションを拡充して「ものづくりのデジタル化」を推進するというシーメンスの戦略に基づくもの。Camstarはシーメンスの製品ライフサイクル管理(PLM)ビジネスユニットの傘下に入ることとなる。買収の最終手続きは2014年11月後半に終了する予定で、買収の諸条件は開示されないという。
シーメンスPLMソフトウェアのプレジデント兼CEOのChuck Grindstaffは「Camstarの人材と製品が加わることは、お客様がデジタル・エンタープライズを推進するための支援に必要な業界屈指の包括的な機能と深い専門知識の提供に当社が集中する新しいステップとなるものです。Camstarのソリューションが加われば、PLMと製造オペレーション管理(MOM)の統合をさらに加速させることができます。統合デジタル・エンタープライズでは、PLMとMOM、さらに産業オートメーションとが統合され、バリューチェーン全体で製品とプロセスにイノベーションをもたらすことができます。Camstar独自の価値と産業に特化したアプローチはシーメンスのMOM対応の戦略を補完するものであり、当社のプレミアムMESブランドであるSIMATIC ITとともに歓迎されるソリューションとなります」とコメントしている。