大日本印刷(DNP)は10月1日、「未来の住まい」をテーマに、同社が培ってきた印刷技術や情報技術なども活用して、次世代の住空間を生活者とともに考えていく「DNPすまいみらい研究所」を開設したと発表した。

研究所は、「快適なくらし」を営む空間を「住まい」と定義。住宅やオフィス、乗り物などの多様な空間における快適さや豊かさを求めて、産・官・学の協力のもと、「未来の住まい」を実現する新たな製品やサービスを創造していく。

「DNPすまいみらい研究所」の概要

研究所設立の背景には、国内の少子高齢化や、新築住宅市場の縮小(予想)などの課題、および800万戸を超える未入居住宅や空き家などの住宅ストックの利活用、バリアフリーへの対応、エネルギーの有効利用、環境保全などの多くの課題がある。

これに対して、生活者の視点やソーシャルな視点に重点を置きながら、産・官・学の多様なアイデアを集め、同社の印刷技術と情報技術を活かして具体的な製品/サービスを開発していく「共創の場」としていく狙いがある。

また、研究所の役割は、建築に関する最先端トレンドの発信、耐久性技術(高機能化技術)や微細加工技術などを活用した快適な住まいを実現する新しい機能を持つ素材や部材に関する情報発信、生活者や社会のインサイト(潜在的なニーズ)の把握などとしている。

今後、同研究所を通じて、建築工学系の大学との共同研究を実施し、新製品のアイデアの事業化を推進したり、大学や民間企業との共創活動を2年単位で展開していく予定。なお、活動の内容については、「専用ウェブサイト」を通して、さまざまな情報発信やマーケティング活動などを展開していく。