アドバンテストは9月30日、半導体パッケージの厚さを測定するチップ・モールド膜厚検査システム「TS9000」の販売を開始したと発表した。

同装置は、セラミックやプラスチックを適度に透過するテラヘルツ波の特徴を活用し、半導体パッケージの厚さを非破壊で測定することができる。また、光ファイバレーザをはじめとする独自技術を搭載し、業界最高水準の測定スピードと精度を実現することで、量産工程での全数検査が可能なスループットに対応している。さらに、半導体デバイスをパッケージ封入した後、リードフレームに接合された状態(ストリップユニット)で測定することが可能。トリム&フォーム工程後での従来の検査方法に比べ、不具合発生時の原因特定が大幅に容易となり、量産工程の品質向上に大きく貢献する。そして、ストリップユニットの測定に加え、トリム&フォーム後の成型された個々のデバイスを測定するためのトレイ(JEDECスタンダード対応)も各種用意されており、ユーザーの量産工程を幅広くサポートするとしている。

テラヘルツ波による半導体パッケージ膜厚測定メカニズム。パッケージにテラヘルツ波パルスを照射し、パッケージ表面で反射するパルスと内部境界面で反射するパルスの時間差(Δt)を測定することで、パッケージの厚さを解析する

チップ・モールド膜厚検査システム「TS9000」の測定ユニットとコントローラ