山本竜基「混沌図」2012 キャンバスにアクリル 400.3x302.3cm (c)YAMAMOTO Ryuki / Courtesy Mizuma Art Gallery

東京都・市ヶ谷のミヅマアートギャラリーでは、精細な自画像を描き続ける作家の3年半ぶりの個展「山本竜基展」を開催している。開催期間は8月30日まで(日月祝、8月10日~18日は休廊)、開場時間は11:00~19:00。入場無料。

同展は、大きな画面に精細な自画像を描き続ける作家・山本竜基の3年半ぶりとなる個展で、2点の大型作品を展示している。2011年よりポーラ美術振興財団の助成で滞在制作を行った北京で描かれた「混沌図」は、縦4メートル×横3メートルの大作で、神信仰から生まれ、中世の信仰や死生観が表された「北野天神縁起絵巻」を下敷きにしており、山本の顔をした鬼や神仏と、学生服を着た無数の山本たちが大画面を埋め尽くしている。

また、最新作である「天地図」は、ヒエロニムス・ボスの「天地創造」と「最後の審判」からインスピレーションを得て、田園風景と富士山を背景に、さまざまな歴史と思いが混交し成り立つこの世界を象徴的に捉えている。さらに、展示室の一部は作家の小アトリエとなっており、制作の様子も見ることができる。