「日本SF展・SFの国」展覧会ポスターグラフィック

東京都・芦花公園の世田谷文学館では、展覧会を大学校に見立てて、「日本SF」について概論から重要なキーワードまでを体系的に紹介する「日本SF展・SFの国」を開催している。開催期間は9月28日まで(9月15日を除く月曜、9月16日は休館)、開館時間は10:00~18:00。入場料は一般800円、高校・大学生、65歳以上600円、障害者手帳を所有者400円、中学生以下は無料。

同展では、かつて「日本にSFを育てよう」と奮闘した、星新一、小松左京、手塚治虫、筒井康隆、真鍋博ら、"日本SFの第一世代"と呼ばれる作家たちの活動を紹介。展覧会を大学校に見立てて、「日本SF概論」(「日本SF作家クラブ」創世記トピック、日本SFの父と称される科学者・海野十三、SF雑誌・書籍・アートの歴史など)に始まり、日本SF専門講義(筒井康隆「創作の極意と掟」、小松左京「SF魂」、星新一「SF・想像力・ショートショート」ほか)、「特殊講義」(日本の特撮、大伴昌司の仕事、日本SFと大阪万博・戦争・映画ほか)、「日本SF演習」(浦沢直樹『20世紀少年』の紹介)という構成で展開されている。

また、浦沢直樹と難波弘之によるトーク&ライブ(9月7日)、筒井康隆の朗読会(9月14日)、豊田有恒と夢枕獏による対談「日本SFの未来」(9月28日)などの関連企画や、会場限定の展覧会グッズなども多数用意されている。

真鍋博『にぎやかな未来』1978年(愛媛県美術館蔵) 真鍋作品は、今なお未来像の基礎となっている

小松左京『日本沈没』創作メモ(個人蔵) 想像を絶するスケール感で、日本、世界、そして宇宙と向き合い続けた小松左京は、緻密で詳細な検証を繰り返して本作を書いた