オムロン ヘルスケアは7月8日、血圧や体温、SpO2(動脈血酸素飽和度)などの測定バイタルデータを電子カルテに自動転送するスポットチェックモニタ「HBP-1600」に、無線通信機能を搭載した機能拡張版を発表した。
同製品は、無線LAN通信機能を搭載しているため、測定した血圧や脈拍数などのバイタルデータを、送信ボタンを押すだけで簡単に電子カルテに転送することができる。さらに、別売のバーコードリーダを利用して、患者と測定する医療従事者が身に付けているバーコードの情報からID認証を行い、測定データとともに患者と測定者の情報を電子カルテに転送でき、安全で効率的な看護業務をサポートする。
また、従来品では、USB通信機能を搭載した他社の血糖計と組み合わせて利用することが可能だったが、「HBP-1600」機能拡張版では、新たにRFIDを内蔵した他社の血糖計との連動が可能となった。これにより、測定後、血糖計を本体にかざすだけで、測定データが転送されて本体画面に表示できる。さらにデータを確認した後、送信ボタンを押すと測定データは電子カルテに転送されるので、血圧や脈拍、体温などの測定データと合わせて入院患者の容態を総合的に管理することができる。そして、体重計のデータ取り込みソフトにも対応した。専用の受信モジュールと組み合わせて使うことで、ZigBee通信機能を搭載した他社の身長体重計や手すり付きの体重計で測定したデータを、電子カルテに転送することができる。
この他、検温業務は、病院の規模や設備、看護体制、入院患者のタイプによってさまざまな形態で行われるため、スポットチェックモニタの設置やID認証の方法は、それぞれの運用状況に合わせて選択できる。電子カルテ端末PCが設置されたナースカートに載せて病院内を巡回し、病室内の大勢の入院患者のバイタルデータを一度に管理する「カート設置巡回型」や、機器単体のみを持ち回ることにより、夜勤帯で特に役立つ「単体巡回型」、入院患者のベッドサイドに1台ずつ設置固定することにより、患者ID認証行為を省略し、患者自身が測定を行う「ベッドサイド固定型」など、病院の運用に合わせた設置が可能となっている。
なお、価格は16万2000円。7月18日より発売する。