九州大学は7月1日、同日付で同大味覚・嗅覚センサ研究開発センターに、がんやストレスの家庭内での簡易迅速な診断を可能とするセンサ開発を行うなど、ライフイノベーションへの貢献を目指した「応用医療センシング部門」を設置したと発表した。
同センターは2013年11月に設置されたもので、これまで「味覚センサ部門」、「嗅覚センサ部門」、「感覚生理学部門」の3つの部門で活動を行ってきた。今回新たに設立された「応用医療センシング部門」は、尿や口臭、体臭検知で行う医療・健康管理に関する研究を推進することを目的としたもので、線虫C.elegansを利用し、匂いと受容体の対応関係を解明することで、がんなどの疾病を早期に発見するセンサの開発ならびに基礎診断技術開発と臨床評価を行うとしている。
なお同大では今後、家庭内で簡単に尿を検査し、検体を最寄りの検査機関に送付することで結果が数日で届く仕組みを、複数の民間企業と連携することで、5年後の実現を目指すとしている。