日本マイクロソフトは6月9日、報道関係者向けに「Office365の新機能やアップデート、最新動向の説明会」を開催した。登壇したのは、Office356のプロダクトマネージャーを務める米田真一氏。デモンストレーションを交えながら、2014年初頭~5月末の間にリリースした49個の機能と6月以降に実装予定の新機能についての説明を行った。

2014年前半にリリースされた注目の新機能

今回、米田氏が取り上げたのは、「Outlook階層型アドレス帳」や「OWA予定表での同時表示数の拡張」「Office 365 Message Encryption」「Power Map for Excel」「Exchange Onlineのサイズ拡張」など約12機能。今後も、定期的に同様の説明会を開催する予定だという。

2014年初頭~5月末までにリリースした機能

【階層型アドレス帳】Active Directryのグループ情報を元に階層を作成。オンプレミスのほか、Exchange Onlineでも使用可能に

【Exchange Onlineメールボックスサイズ拡張】Primaryは25GBから50GBへ、Kioskは1GBから2GBへ、Shared/Resourceは5GBから10GBへ

【Office 365 Message Encryption】組織外のユーザーを含む、全てのSMTPアドレスに対し、暗号化メッセージを送信可能。利用には、Windows Azure IRMライセンスが必要となる

【Power Map for Excel】地理的・時間的データのマッピングや探索、操作をExcelで行うことのできる3D視覚化ツール。Office 365 ProPlusのみで利用可能

Office 365管理センターでは、「OneDrive for Businessのストレージレポートの表示」や「テナント全体のストレージメトリックス」「展開済みチームサイトの表示」が可能となった。これにより、管理者はシェアデータの閲覧者数や、ストレージの使用区域の把握ができる。

同管理センターのデバイスレポートは、Office 365へのアクセスブラウザやそのOS、OSのバージョンまで解析される。そのため、サポート切れのものや攻撃の危険性のあるものに対し、迅速に対応できるという。

Office 365管理センター

デバイスレポート

6月以降に実装予定の機能

【Office 365 ProPlus 共有PCアクティベーション】リモートデスクトップの機能を持つサーバー上や共有PCでのOffice 365 ProPlus展開が可能。ユーサーのログインと連動して、Officeアプリケーションのユーザー情報を自動切り替えする

【Codename Oslo & Office Graph】過去の行動履歴から、人と人の関係性をグラフィカルに表示。また、共有されたファイルやYammerでの会話が検索可能となる

6月以降に実装予定の「先行リリース」は、標準リリースの14日前から新機能を試用することができる機能。管理者だけなど、特定の人のみの導入も可能となっている。また、同機能の追加により、先行リリース以前にアップデート情報を把握することができる。大規模な変更は1年前、公開ロードマップは30日~90日前に通達が行われる。

OneDrive for Businessでは、標準ユーザーのストレージ容量が25GBのところ、1TBへと拡張する予定。これも、6月中のリリースとしている。Office 365 ProPlusの利用者はサブスクリプションの一部として利用可能となる。

先行リリース

OneDrive for Business標準のストレージが1TBへ