米Microsoftは5月27日(米国時間)、Skypeの通話においてリアルタイムの翻訳を可能にする「Skype Translator」を発表した。2014年中に「Windows 8」向けのベータアプリとして公開する予定。

同日、Revere Digitalのハイテクニュースサイト「Re/Code」米カリフォルニアで開催した「Code Conference」において、Microsoftの新CEO、Satya Nadella氏がスピーチ中に発表した。

Skypeは毎月3億人が利用し、1日に20億分の会話が行われているが、言語のバリアがいまだに問題となっているという。Skype TranslatorはSkypeでの音声通話をほぼリアルタイムで音声翻訳するもので、SkypeとMicrosoft Translatorチームが数年がかりで共同開発した。Skypeの音声通話とIM技術に、MSの神経回路網ベースの音声認識技術「Microsoft Translator」を組み合わせることで実現したという。

デモでは、プリベータ段階のSkype Translatorによって、英語からドイツ語、ドイツ語から英語への翻訳が披露された。英語の話者とドイツ語の話者がSkypeで話すと、ほんのわずかの間をおいて話者が話した言葉がテキストで表示され(2言語)、相手の言葉に翻訳された音声も流れた。

デモを行ったSkype/Lync担当バイスプレジデントのGurdeep Pall氏は、Microsoftが音声認識、自動翻訳、マシン学習といった基本的なリサーチに投資している例と説明している。

Skype Translatorは2014年内にWindows 8向けにベータとして公開される予定だが、その他の内容は発表されておらず、対応言語も明かされていない。

デモでは、相手が話したドイツが英語にテキスト変換され、音声でも流れた