GPSナビゲーションやローカル検索サービスなどを提供する米Televavは19日 (現地時間)、モバイル用のマップ/ナビゲーション・アプリに、"地図のためのWikipedia"と呼ばれるOpenStreetMap (OSM) のデータを採用すると発表した。

OSMは、誰でも自由に利用できる地理情報データを作成するコラボレーションプロジェクトだ。ボランティアがポータブルGPSデバイスを使って集めたデータが追加される。ボランティアの協力に左右されるため2004年の発足から長い間、マップデータが不足する地域がある問題を解消できずにいたが、10年近い時間を経て、Yahoo! JapanやAppleに採用されるまでに成長した。今回のマップ /ナビゲーション・アプリへの採用は、信頼できる豊富なマップデータが求められるサービスにも使える準備が整ったことを示す。

Televavは今年初めにGPSナビゲーション・アプリのskobblerを買収しており、skobblerアプリを「Scout」という名称に変更した。Scoutは現在50以上のアプリストア市場で配信されており、200カ国以上でマップ/ナビゲーション・サービスを提供している。今週中に米国においてiOS版ScoutのOSMへの移行を完了させ、6月にはAndroid版もOSMベースにする。

Scoutユーザーは渋滞や事故をレポートできるほか、マップデータに関するフィードバックを送信してOSMに貢献できる。