プライスウォーターハウスクーパースは4月4日、前日に発表した米Booz & Companyの統合手続完了に伴い、日本法人のブーズ・アンド・カンパニー株式会社を「プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジー株式会社」に社名変更することを発表した。

プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジー 代表取締役 今井俊哉氏

両社の米国本社は、昨年10月に統合に合意したことを発表。その後、パートナーの承認、規制当局の承認を経て、4月3日に統合手続きを完了させた。米国では、Booz & Companyの新名称を「PwC Strategy&」(ストラテジーアンド)としており、日本法人に関しても英語表記は、「PwC Strategy& (Japan) Inc.」と、社名の最後に「&」を置いている。

そこに込めた想いについて、プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジーの代表取締役を務める今井俊哉氏は、「勝てるビジネスを展開するためには、戦略と実行を結びつける能力が求められる。特にグローバルの市場で戦う企業においては、さまざまな問題が複雑に絡み合い、ソリューションも一筋縄ではないかない。顧客と相談しながら、戦略のみならず、技術も組み合わせて、トランスフォーメーションを推進していく」と語った。

プライスウォーターハウスクーパース 代表取締役 椎名茂氏

PwCでは現在、監査およびアシュアランス分野で「あらた監査法人」「京都監査法事」を、税務分野で「税務法人プライスウォーターハウスクーパース」を、アドバイザリー分野で「プライスウォーターハウスクーパース株式会社」を抱えており、それぞれが独立して事業を展開している。

プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジーは、このうちのアドバイザリーを担う企業としてグループに加わることになるが、両社の違いについてプライスウォーターハウスクーパース 代表取締役社長の椎名茂氏は、「プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジーは戦略レベルから企業をサポートできる点が大きな特徴。対して、プライスウォーターハウスクーパースは実行が得意。グループとしては、サービスラインがさらに広がった」と説明した。

PwC Japan 日本代表 鈴木洋之氏

また、PwC Japanの日本代表を務める鈴木洋之氏は、グループの強みについて、ワンストップでの実行がしやすくなったと説明する。

「例えば、現在のビジネスでは、部品を作る国、アセンブルする国、販売する国がすべて異なるというケースが珍しくない。どこで作って、どこに倉庫を置いて、どういうラインで売るべきか。PwCであればその戦略を各国の税のことも考えながら検討できる。戦略作りから、オペレーションに落とし込む部分まで多面的に相談にのれるのは大きな利点」と語り、グループとしての力が強化されたことを強調した。

なお、プライスウォーターハウスクーパース・ストラテジーは引き続き独立して事業を展開する。オフィスは六本木ヒルズ森タワー27階、社員数は約100名。