矢野経済研究所は3月26日、ASEAN主要4カ国の日系製造業現地法人のグローバルITガバナンスに関する調査結果を発表した。

調査の概要は、調査期間が2013年10月~11月、調査対象企業がASEAN4カ国(タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア)の日系製造業現地法人71社、調査方法は現地法人の担当者へのWebアンケートと電話調査との併用。

調査結果によると「情報セキュリティルールが共有され遵守されている」という回答比率が最も高かったものの36.6%に留まった。次いで「IT基盤が一定のルールに基づいて整えられている」が32.4%、「IT戦略を共有し報告を行う組織体系がある」が31%と続いた。

同社は結果を踏まえ、「日本企業にとって近年ASEAN地域の重要性が増しているが、現地でのグローバルITガバナンスのレベルは低い」と指摘した。

ASEAN主要4カ国の日系製造業現地法人のITガバナンスの状況

また、「ルールに従ってセキュリティソフトを使用している」という回答比率も31%に留まり、セキュリティルールの遵守についても課題が残る結果となった。同社は「現地法人の従業員のコンプライアンスや情報セキュリティに対するモラルが低く、ルールを守らせることが難しい」と指摘した。