チームの中に責任転嫁をする人が一人でもいれば、その人がもたらす悪影響は大きい。責任転嫁された人も責任を負いたくないので「あいつが悪い」と泥仕合が始まってしまう。

そうなればチームの雰囲気が悪くなり、前進よりも後退モードになってしまうのが実情だ。責任転嫁の悪循環をどうやって変えるか、Dumb Little Manが「非難し合いをストップするための3つの方法(原題:3 Ways To Ditch The Blame Game)」という記事でアドバイスしている。

兄弟がいる人であれば、子どもの頃は責任のなすり付け合いをした経験が記憶にある人もいるだろう。家族の間では影響はそれほどでもなかったかもしれないが、会社や組織の中で責任転嫁がまずい理由として、「お互いを非難し合う"種"を蒔くことは、悪い結果をもたらし続けることになる」点にある。

なぜなら、私たちの行動はその場限りではなく、その後のなんらかの結果につながっていく。つまり、行動はその先になんらかの実を結ぶ"種"という訳だ。そう考えると、チーム内で物事がうまくいかないときなどに責任転嫁をするという行動は、悪い結果につながる種を蒔いていることになる。

一人が「自分じゃない」という姿勢をとるようになると、どんどん伝染していく。だれも責任をとらない状態では、根本的な原因を突き止めたり、改善するためにどうしたらよいかという議論ができなくなる。

ではこのような責任転嫁の悪循環をストップするにはどうすればよいか。記事では次の3ステップを助言している。

責任を持つ

最初のステップは自分の行動に責任を持つこと。問題を自分のものとして捕らえず他人のせいにしている限り、何も始まらない。

自分の責任と認めたくない理由があるのかもしれないが、そのまま放置していても変わらないし、状況が悪くなることもある。勇気を出して解決しなければならない問題があることを認めよう。

話す

全員が自分の行動に責任を持つ、問題意識を持つようになったところで、チームで話をしよう。全員が正直になって自分のミスを認め、改善のためにどうすればよいのかを考える。

「頭の中でぐるぐる考えているだけでは、達成につながる重要なリンクを逃してしまう。話し合いは重要なポイント」と記事では指摘している。

行動にうつす

自分と言い訳の間にきちんと距離をおこう。失敗したからといって、あなた自身の人格を否定すべきではない。人それぞれが気持ちの持ち方を変えて環境を改善し、より良い影響を与え合うようにしよう。

"類は友を呼ぶ"とはよく言ったもので、行動が変われば周囲も変わってくる。チーム全体が責任転嫁を辞めて失敗と原因を突き止めて改善に務めるという好循環に転じれば、チームの総合力はもっとアップするはずだ。