三菱重工業は2月12日、次世代リージョナルジェット機MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の量産に向けた拠点展開構想をまとめたと発表した。
フライト関連(飛行試験、駐機など)は、名古屋空港(愛知県豊山町)とサブ拠点として北九州空港(福岡県北九州市)の活用を検討。生産拠点は中部地区を中心とし、新たに名古屋空港に隣接する工場を建設して活用するほか、大江工場(愛知県名古屋市)、飛島工場(愛知県飛島村)、岩塚工場(愛知県名古屋市)、松阪工場(三重県松阪市)、神戸地区の神戸造船所(兵庫県神戸市)での生産展開を計画している。
生産構想の概要は、名古屋空港周辺で最終組立などを行うこととし、新工場を建設する空港隣接地の取得を希望しているという。胴体、主翼の組立は、大江工場および飛島工場で実施し、尾翼の組立は松阪工場を計画している。
中大物部品は大江工場で製造し、小物部品は松阪工場でパートナーによる産業クラスターの展開を計画。また、岩塚工場の設備も活用するほか、主翼は神戸造船所で旧造船エリアなどを一貫製造ラインとして再構築するとしている。
構想の具体化については、三菱航空機、サプライヤーとの緊密な連携の下、国・地域の支援により着実に推進するとしている。
なお、MRJの現在の受注機数は325機(確定165機)で、2015年第2四半期の初飛行、2017年第2四半期の初号機納入を予定しているという。