図研は1月31日、製造業に特化したプッシュ型のナレッジ共有システム「Knowledge Explorer」を開発・販売を開始すると発表した。

同製品は、熟練設計者のナレッジ情報をシステム化して蓄積することで、後からほかの設計者が熟練設計者と同等の情報を参照できるようにするもので、住友電工情報システムの高速・大容量エンタープライズサーチシステム「QuickSolution」をベースに開発。従来のナレッジマネジメント手法では難しかった「どんな情報をどういうところから参照して作業を進めているか」といった熟練設計者のナレッジ活用のノウハウを経験の浅い社員でも活用できることが大きなメリットとしている。

また、Word、Excel、PowerPoint文書、PDF文書、HTMLなどの複数の情報源を利用できる仕組みで、ナレッジの表示条件はブラウザの管理画面から設定できるなど使い勝手も工夫されている。また、ナレッジを自動的に分析して過去の「不具合件数」や「故障件数」をグラフで表示する機能を今後実装する(2月末リリース予定)。

さらに、「あるモジュールの不具合情報をプッシュで表示する」「ある部品に関するディスコン情報をプッシュで表示する」などの設定を簡単に行うことが可能となっており、ナレッジ管理に十分な人的リソースを取れない企業でも導入・運用が容易であるとしている。

なお、同製品は同社のPLM製品ブランド「PreSight」の「visual BOM」および「BOM Producer」のオプション機能として提供を開始する。価格は1000万円。

材質に「切削ABS」が利用されている部品・モジュールについて「剛性不足」に関する「不具合」関連情報を社内の共有フォルダ「不具合報告書」から抽出して自動的にプッシュ表示を行う場合の設定例

部品編集時のナレッジPUSH例、BOM編集時のナレッジPUSH例