デジタルマーケティング企業へ、進化するIMJの姿を公開!

IMJ ストラテジスト田米氏

田米氏は、銀行系シンクタンクのシステムコンサルタント、ITベンチャーの新規事業企画・立ち上げ、SIPS系Webコンサルティング会社のPM・ストラテジストを経て、IMJのWebインテグレーション領域における戦略・企画部門の責任者に着任。数多くのプランニングや新規事業に関わっている。Net Promotor(R) 認定資格者でもあり、近年はNPS(Net Promoter Score)を活用したロイヤルティーマーケティング支援を積極的に行うキーマンだ。

そんな同氏が、まずは自ら所属するIMJの近況から口火を切ってくれた。ストラテジストである自分がなぜIMJにいるのか、そんな素朴な疑問に答えるところから、今、大きな変革期にあるIMJについて解説。年間4000件超の圧倒的なプロジェクト受注数を背景に、あらゆる業種業態と多彩なデバイスにおいてUXD(User Experience Design)を手掛けている、その実践ノウハウと調査分析力というIMJの強みを紹介してくれた。

さらに、2013年1月のMBOによる上場廃止を期に同年7月にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下CCC)からT-MEDIAホールディングスへのIMJ株式譲渡を機に、CCCのプラットフォームであるTSUTAYAブランドで展開される多種多様なビジネスドメインとの密接なつながりが誕生したことに言及。CCCグループとの連携を通じて、Web制作会社から受託事業と自主事業のノウハウを併せ持つデジタルマーケティング企業へと変貌する現状を説明。そのドラスティックな流れの中で、コミュニケーションデザインのこれからをリードしていく様々な施策が語られていった。

コンテンツを伝えるクリエイティブの力が、データ×テクノロジーのデジマには不可欠 ビッグデータは、IMJに限らず、今、多くの企業が活用術探しに躍起となっている。その背景を「SNS普及により個人情報を中心に爆発的に情報量が増え、インフラやハードの性能も進化して、データ蓄積コストが安くなったこと」と同氏は紐解いた。しかし「CRMのブームなどもあったが、集積したデータは構造化されていないため活用がなされておらず、だからこそお宝が眠っていると色めき立っているのが現状」とも分析。データサイエンティストの存在理由、属性情報の把握、リターゲティング、オーディエンスターゲティングなど、様々な動きが表れてきていることに触れた。

「経験と勘で勝負していた世界が、どんどんデータ×テクノロジーに置き換えられている」ことを実感する同氏は、その功罪についても言及。「データ×テクノロジーの流れはまずます顕著になるだろうが、だからと言ってデータ×テクノロジーがすべてを決めるなら、誰がやってもアウトプットは同じになる。その地平でライバルに差を付け、ユーザーの心を揺り動かして行動させるのは、コミュニケーションデザインにおけるクリエイティブにほかならない」と主張。「クリエイティビティの真価が問われるのは、むしろこれから!」とエビデンスやファクトデータから出発しても、そこからユーザーへのインサイトを見つけるテクノロジーやメソドロジーの有無、そして最適なカタチで伝えるクリエイティビティの有無が、勝負のカギを握っていることに言及した。

そのロジックの裏付け材料として、自身がNY出張時に訪問した複数のメディア運営企業やコンテンツ企業を紹介。「人を集める・共有されるコンテンツパワーこそが、これからのビジネスのKSFだ」と締めくくった。また、自社のWebサイト活用の取り組みが売上UPなどの成果に結びついているか明確でないと感じている企業が多いことにも触れ、NPS活用によるロイヤルティーマーケティングの有効性を示唆。そのIMJでの実践例を紹介するところで、夏目氏へバトンタッチされた。