米IBMは1月17日(米国時間)、12億ドルを投じてクラウド戦略を全世界レベルで強化する方針を発表した。日本を含む15カ所にデータセンターを新設、クラウドサービスを提供するデータセンターを40にする。年内に主要な都市を全てカバーし、2015年には中東・アフリカにも拡大するという。

IBMは2013年に発表した20億ドルでのSoftLayer Techonologies買収によりクラウド戦略を加速させている。

今回のデータセンター拡充計画はこれに沿うものとなり、年内にクラウドを提供するデータセンターを40にして、キャパシティを倍増する。SoftLayerの既存のデータセンター13カ所、IBMの既存のデータセンター12カ所に加え、15カ所のクラウド向けのデータセンターを新設する。地区としては、日本、香港、中国、インド、米国、英国、カナダなどで、これにより5大陸15カ国に拡大することになるという。2015年には中東とアフリカにも拡大し、6大陸にする計画だ。

IBMはクラウド戦略で、IaaSをはじめとしたパブリッククラウドを提供するSoftLayerを軸にしている。IBMによると2013年の同社買収以来、新たに約2400の新規顧客を獲得しており、今後SoftLayerの技術をIBMのさまざまなクラウドポートフォリオの土台にしていく構えだ。SoftLayerのクラウドインフラは拡張性、安全性、柔軟性などに優れており、これを利用してグローバルにミドルウェアやSaaSを提供できるとしている。またモバイル、分析、ソーシャルなど各ソリューションの実装や開発を高速化できる点も特徴としている。