Freescale Semiconductorは1月15日、ガソリンとディーゼルのいずれの直噴エンジンにも対応し、排出量削減と燃費向上を実現するプログラマブルソレノイドコントローラ「MC33816」を発表した。
同製品は、4つの統合型マイコンが組み込まれているため、メインシステムマイコンから独立して4つのタスクを並行処理できる。その結果、従来のアーキテクチャと比べて最大16倍の速度の反応時間を実現。的確な燃料供給制御が可能になり、不要な燃料使用が減るため、燃費向上に繋がる。また、機能統合により部品数の削減が可能になる他、その柔軟性と拡張性により、ガソリンやディーゼルをはじめ、フレックス燃料、さらにはLNGに至るまで、シリンダ数にかかわらず、ほぼあらゆるエンジンシステムに容易に組み込むことができる。加えて、暗号化/マイクロコード保護機能が組み込まれているため、リバースエンジニアリングを防ぎ、システムIPやソフトウェアを保護できる。
この他、連続電圧は9V~32V、トランジェント電圧は5.5V~58V、プリドライバの動作範囲は最大72V。高精度なピークホールド駆動機能に加え、統合DC/DCブーストコンバータ制御回路を備える。また、4つのプログラマブルなスルーレートは12.5V/μS~300V/μSの範囲で選択可能となっている。
なお、パッケージは10mm角の64ピンLQFP-EP。価格は10万個購入時で3.06ドル。コントローラの各種機能が利用できる評価ボード「KIT33816AEEVM」は216ドル。また、「MC33816」の組み込み機能のデモンストレーションを行うためのSPIジェネレータ(SPIGen)を備えたソフトウェアも提供されている。