Analog Devices(ADI)は、プロフェッショナル用からホーム用までのあらゆるA/Vシステムで、高精度なオーディオ/ビデオ・コンテンツ配信を実現する高性能HDMIクロスポイント・トランシーバ「ADV7625」「ADV7626」「ADV7627」を発表した。

3製品は、最大で5つのHDMI入力と2つのHDMI出力を備えており、それぞれのビデオ・チャンネルに向けたオーディオの抽出や挿入(SPDIFおよび8チャンネルI2Sオーディオ)に完全対応している。

5個のHDMI入力と2個のHDMI出力付きのADV7625は、HDMIクロスポイント・トランシーバ・ファミリーのフラッグシップとなる製品で、2つのHDMI入力と2つのHDMI出力付きのADV7626とともに2つのビデオ・チャンネルとすべてのオーディオの独立した処理をサポート。2製品ともに各HDMIデータ・ストリームからオーディオ信号の抽出/再挿入を行うために部品を追加する必要がなく、容易にオーディオ信号を処理して元のビデオ・ストリームに再挿入できるようになるほかく、ローカル・レンダリングや独立したスイッチングが可能になるという。

また、ADV7625と5個のHDMI入力と1個のHDMI出力付きのADV7627は、UHD HDMI入出力に対応しているほか、最高30フレーム/秒のUHDビデオや最高60フレーム/秒の3DTVビデオを配信することが可能。一方のADV7626は、UHD(4K×2K)の解像度を必要とするビデオ・マトリックス・スイッチやデジタル・サイネージなどのプロフェッショナルA/V機器の設計者向けに、ビデオ・チャンネル当り1個の入力だけで、UHD HDMIビデオ・フォーマットをサポートしている。

さらにいずれの製品もUHDなどの入力ビデオ上にオーバーレイOSD(オンスクリーン・ディスプレイ)を生成する機能を備えた、完全一体型のOSD機能に対応しているという。

なお3製品ともにすでにサンプル出荷を開始しており、価格は1000個受注時で10.66ドルからとなっている(米国における販売価格)。

高精度なオーディオ/ビデオ・コンテンツ配信を実現するHDMIクロスポイント・トランシーバ「ADV7625」のパッケージイメージ